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シバタ塾 こぼれ話
第5話『岐阜県池田町の日干番茶』


現在、日本の茶園は、やぶきた品種が9割を占めるといいますが、在来種の茶園やめずらしい茶の風景が今も残されている地方があります。

棒取り
茶葉散布
天日に干す

昨年の今頃、岐阜県の池田町というところに行ってきました。ここで出会ったのが、土地の在来種でつくる「日干番茶」。この番茶を製造する光景はとても牧歌的で、 お茶と身近に暮らしてきた日本人の歴史を今に見た思いでした。

池田町
JR大垣駅から北西へ10キロほどに位置する岐阜県揖斐郡池田町は、美濃揖斐茶の主産地。 池田山の裾野にお茶畑が広がっています。揖斐川が近く、日当たりのよい池田山の南側という、茶の木が育つ条件に適した池田町には、かなり古い時代にヤマチャで番茶をつくって飲む習慣が伝えられたものと思われます。

池田町の日干番茶
池田町の日干番茶は、秋の乾燥した気候を利用して天日で乾かす古来からの製茶法で、今では日本に数カ所しか残っていません。秋につくる理由は、空気が乾燥していること、稲刈り後の田を利用するため。お茶の味も、花芽が出た頃に摘んだお茶は、開花するために木に蓄積された栄養分が詰まっていておいしいといわれます。

つくり方
充実した秋芽を20cmほどの長さに刈り取ります。かなり大振りな茶葉でもおかまいなし。刈り葉をそのまま蒸し機に入れて蒸します。
次に「棒取り」という作業で、枝についたままの蒸し葉を棒と葉に分けます。それを、稲刈りが済んだ田んぼにカンレイシャを敷いて、日光が当たるように散布し、丸一日乾かしてできあがり。

飲み方
乾かした葉と棒は、焙烙(ほうろく)で焙じてやかんに入れ、グツグツ煮出して飲みます。 揉捻で揉み出した煎茶と比べて抽出される成分が少なく、さっぱりとしたお番茶です。

さて、この日干番茶は、他県の茶商さんからの注文とのこと。お茶の多様化が求められていることを実感したできごとでした。

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