基本編ロゴ[土壌]10.有機物投入


◆D020.投入する有機物の種類

敷草、敷藁は土壌表面に敷きこみますが、藁の場合は土壌表面に密着し長持ちしません。刈草の場合は長期的に表面を保護してくれます。 確かに藁は刈り草よりも分解が早く土壌中への有機物供給にはよいと思 いますが、過湿気味の茶園では藁よりも刈り草のほうが通気性、透水性 の面からみれば都合のよい有機素材とも考えられます。炭素率が低く水分の保湿性の強い資材は分解が早いため有効な面がありますが、刈り草の場合は分解するまでに時間がかかります。しかし最終的には有機物として活用され、利用期間の長い資材です。

◆D021.有機物の効果について

フィルムや除草剤等の化学的なものも必要ですが、農業では有機的な考え方をしなければ、よい土づくり、根づくりはできないと私は考えています。
多量の刈草を敷きこみ、土壌中にすき込むと、炭素率が高い資材の場合は土壌中の分解の際窒素を利用され、時には窒素が不足することが起こりますが、表面に敷きこめば 被覆効果として保温蒸発抑制、雑草抑制などの効果があります。長もちすれば、夏の高温や蒸発 抑制にも使用できます。分解し、その効果が少なくな るまでには約1年位かかりますから、毎年刈草を敷きこむことが出来れば、周年利用できて理想的と思います。
また、敷き草をすき込まずに毎年積み重ねると根の分布が浅くなります。これは肥料が下に移動しなくなるためで、とくに火山灰土壌や黒ボク土壌で起きやすい現象です。


ロゴ
 
 木村塾TOP 木村先生プロフィール 基本編もくじ  

お気軽にご意見ご感想をお寄せください。

お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社

ochakaido@ochakaido.com