◆M001.カンザワハダニ
●生態
カンザワハダニは体長0.44mmほどの赤色の虫で、発育温度は20〜25℃。冬期は休眠して越冬し、気温8℃以上で活動が活発になり、春の産卵から成虫になるまでは16〜18日。葉を吸汁して加害します。葉の裏や日当たりのいい裾部にいることが多い。雨が降るとダニの密度が低下します。
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カンザワハダニの成虫(雌)
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●チェックの仕方
1ヶ所あたり50枚の葉を採取し、5〜6ヶ所で発生の有無を確認します。葉裏に生息するので、まず葉裏をチェック。ダニが発見されなくても白い脱皮殻が残っていることが多く、これは被害にあっている証拠です。食害にあった葉裏には褐色の斑点が見られ、表も黄色く変色して見えます。
・2%…要防除
・10%…中発生
・30%…多発生
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食害葉(表)
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食害葉(裏)
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●防除
上記のチェックで2%に発生がみられたら防除します。防除の適期は11月,3月,5月,9月。多発生してからでは薬剤の効果が著しく低下するため、発生初期の密度が低い時期に薬剤散布します。このとき、葉裏にかかるように散布すること。
また、天敵のケナガカブリダニを保護すること。 |
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カンザワハダニの発生消長
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●天敵
天敵はケナガカブリダニ。体長0.34mmとカンザワハダニよりも小さく、クリーム色で光沢がある虫です。 |
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ケナガカブリダニの成虫(雌)
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