◆M003.チャノコカクモンハマキ
●生態
チャノコカクモンハマキは、鹿児島県で多く見られる害虫です。
幼虫で越冬し、年4〜5回発生します。幼虫は新芽を好んで食害し、広い範囲に分散して被害を及ぼす場合が多い。
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チャノコカクモンハマキ(雄成虫)
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葉の裏側に産卵し、幼虫が成虫になるとき葉を巻いた中でサナギになります。新芽や成葉の区別なく被害を及ぼし、新芽の場合は縦に(写真)、成葉の場合は2枚の葉を上下にとじます。
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被害茶園
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巻葉の被害(新芽)
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注:虫数はたたき落とした数
1979静岡県茶業試験場小泊氏による調査
『目で見る茶の病害虫』より
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●被害
新芽が被害を受けると製茶品質が著しく低下します。
幼虫の被害は第一世代(5〜6月)、第二世代(7月)が多く、この場合、右グラフのように三番茶収量に大きく影響します。
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静岡県と鹿児島県の平年値
『目で見る茶の病害虫』より
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●チェックの仕方
性フェロモントラップや予察灯で成虫の発生消長を調べます。
●防除
防除の適期は誘殺最盛日から7〜10日後です。一番茶後を含む各摘採期後に調査・防除を心がけましょう。 |