基本編ロゴ[生理生態]9.地温と根・深耕

土壌中の温度◆C019.土壌の温度と根の生育

気温が上昇しても、土壌中の根をそれほど心配する必要はありません。根の適温は15〜25℃で、樹体と同様この範囲内で温度が高い方が生育良好となります。土壌の表面温度は25℃以上に上昇する場合がありますが、地中温は比較的安定しているものです。地表部の温度上昇は敷き草によって抑えることができ、敷き草をしてあれば地表部が上昇しても25〜32℃以下に保つことができます。 地温が上昇しても、根が深くはっていれば干ばつの被害をうけることはありません。注意すべきなのは、地下部が未発達な幼木園です。

 


『深耕時の断根の強弱と時期がその後の細根量に及ぼす影響』
(鹿児島県農林水産省枕崎支場)

◆C020.深耕の時に断根が及ぼす影響

右のグラフ(再掲)は、鹿児島県の農林水産省枕崎支場で実施した試験結果です。これによると、8〜9月の早い時期に断根された場合は、細根の再生回復が極めて良好ですが、10〜11月の断根は極端に劣ります。これは、地温の低下によって断根後の再生が充分行われなかった結果と思われます。この結果から、深耕時期は早い方が安全であると言えます。

(※時期については、試験場所が南部であることを考慮してください。静岡県と鹿児島県では約1ヶ月の差があります。)

 


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