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昔ばなし
夜泣き石
むかしむかし、暗い夜道を大きなおなかをした若い女の人が
小夜の中道の峠を越えようとしていました。 そのとき、暗がりから盗賊があらわれました。 「金を出せ!」 「どうぞ、命ばかりはお助けください。私のおなかには、赤ちゃんがいるのです。」 女の人は命ごいをしたのですが、盗賊は言うことも聞かず、ばっさりと切り殺し、 持ち物を奪うと、どこかへ姿をくらませてしまいました。 女の人の息はもう止まっていましたが、その傷口から、赤ちゃんが生まれました。 |
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しかし、赤ちゃんは元気がなく、自分の力では泣くことができませんでした。 このままでは誰にも気づかれることなく、赤ちゃんも死んでしまいます。 そのとき、不思議なことに、近くにあった石が大きな声で泣きはじめたのです。 聞きつけた村人がかけつけ、赤ちゃんを助けだしました。 死んだ女の人は手厚く葬られました。 それから、しばらくして夜になると時折、この石は声をあげて泣くようになりました。 こうして誰となくこの石を「夜泣き石」と呼ぶようになったのです。 |
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