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昔ばなし
雄鯨山雌鯨山
三十七代孝徳天皇の御代(西暦649年ごろ)のお話。 昔、宮村には嫁石権現(ヨメイシゴンゲン)という神様がいました。この嫁石権現には、美しい姫がおりました。あるとき、権現は日坂の八幡様を囲碁に誘いました。そのとき、竜宮の使者として雄雌二頭の大鯨がやってきて、権現様の姫を嫁に欲しいと言いました。権現はこれを断り、姫を大沢というところに隠してしまいました。すると、このあたりは七日七夜の間、真っ暗になり、このあたりを倉見(クラミ)と呼ぶようになりました。 | |
雄鯨と雌鯨は、使者としての役目を果たすため、必死になって請願しましたが、権現様は聞いてくれません。そのとき、日坂の八幡様が碁石で二頭の鯨を撃ち殺してしまいました。鯨は五百間余りの長さでありましたが、一念凝りかたまって巌となり、八幡宮の向かい側の山となったのでした。 さて、雄鯨と雌鯨を失った竜宮王は、大層ご立腹になりました。八幡宮の氏子たちが、汐ごりにやって来ると一人も帰さないように邪魔をしたので、人々は大層苦労しました。これを聞いた八幡宮は、氏子のために此の地から十二、三町ほど西に行った川べりに、一日に昼三度、夜三度汐が湧き出るようにさせました。そこの守り神が汐井の宮で、氏子たちはこの地を「汐こり」と呼んでいます。 |
※参照 『東海道小夜の中山』(社)中部建設協会発行
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