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第6話 『茶の五大産地−清見寺の茶−』 |
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室町以前の茶産地
植物としての茶の木は、半陰樹といって直射日光を嫌います。大きな木の下に生える潅木で、大きな木の枝からもれる薄日で生育する木なのです。だから昔の茶産地は、どこも陽の当たらない山の斜面でした。京都栂尾の高山寺(明恵上人のお寺)のお茶を本茶というのはご存知かと思いますが、ここも日陰の土地です。昔の茶産地は、天然の育成環境が整った土地が選ばれ、栽培方法も今とはまったく違いました。 清見寺の茶 時代によって変わることがありますが、室町〜足利時代に全国の五大産地といわれた土地は、奈良県大和の室生寺、伊勢の河居、伊賀の服部、駿河の清見、武蔵の川越。どこも日照時間が少ない土地です。 このように平安〜鎌倉時代は日陰の土地が茶産地として有名になりましたが、秀吉時代以降に茶栽培の技術革新が起こり、茶生産地は急速に拡大します。ただし、その産地には新しい技術に必要な「ある条件」が求められました。次回はそのお話をしましょうね。 |
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お茶街道文化会
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