基本編ロゴ [防除]11.防除指導の事例
静岡県JA遠州夢咲

◆M013.JA遠州夢咲の防除指導

JA遠州夢咲の三番茶期、秋期および更新園の防除指導の事例です(平成13年度版)。(一・二番茶期はこちら

●三番茶期の防除(三番茶を摘採しない園)

防除時期
病害虫名
使用薬剤名
使用倍率
摘採前
日数
注意事項

三番茶
萌芽期

チャハマキ
コカクモンハマキ
スリップス・三角ハマキ
新梢枯死症
炭そ病
アファーム乳剤
フロンサイドSC
混用
2,000倍
2,000倍
7日14日
ウンカの発生が目立つ園ではオルトラン水和剤(1000倍30日)を追加散布する。
[三番茶摘採する園]
アファーム乳剤(2000倍7日)・スパットサイド水和剤(1000倍7日)を混用散布する。
三番茶
生育期
三角ハマキ・シャクトリムシ・ウンカ
炭そ病
褐色円星病
カスケード乳剤
スコア水和剤
混用
4,000倍
2,000倍
7日
14日

三番茶を摘採した園では輪斑病の発生が心配されるので、カスミンボルドー(1000倍30日)を散布する。

8月中下旬 チャハマキ
コカクモンハマキ
シャクトリムシ
ロムダンフロアブル  
1,000倍
500倍
14日

1)三番茶生育期(8月上旬)にスリップス・ウンカ・三角ハマキの発生が目立つ園ではモスピラン水溶剤(2000倍14日)を散布する。
2)チャハマキ・コカクモンハマキの多発園ではデルフィン顆粒水和剤(1000倍14日)を追加散布する。(クミテン5000倍加用)
3)秋芽萠芽から生育期に炭そ病・新梢枯死症の防除のため、ダコニール1000(700倍10日)を散布する。
4) カンザワハダニの発生園では、ミルベノック乳剤(1000倍14日)を散布する。

秋芽
生育期

スリップス・ウンカ
ホコリダニ・チャノナガサビダニ
炭そ病・もち病
コテツフロアブル
バイレトン水和剤25
混用
2,000倍
3,000倍
7日
14日

 


●秋期の防除

防除時期
病害虫名
使用薬剤名
使用倍率
摘採前
日数
注意事項

10月中旬

チャハマキ
コカクモンハマキ
カンザワハダニ
エンセダン乳剤 1,000倍 最終摘採後


●更新茶園の防除(5月中旬・中切り更新園基準)

防除時期
病害虫名
使用薬剤名
 
使用倍率
摘採前
日数
注意事項

萌芽期〜開葉期
(6月上旬)

スリップス・ウンカ
三角ハマキ
炭そ病・もち病
アドマイヤー水和剤
スパットサイド水和剤
混用 1,000倍
1,000倍
14日
14日
 
二番茶
摘採終了後
炭そ病・もち病
スリップス・ウンカ
チャノナガサビダニ
スコア水和剤
ガンバ水和剤
混用 2,000倍
1,000倍
14日
14日

一般茶園の二番茶摘採終了後の散布とする。

7月上旬 スリップス
三角ハマキ
チャハマキ・コカクモンハマキ
アファーム乳剤   2,000倍 7日 整枝直後
輪斑病の発生が心配される茶園では、整枝直後カスミンボルドー(1000倍30日)を散布する。
8月上旬 スリップス・ウンカ
炭そ病・新梢枯死症
オルトラン水和剤
フロンサイドSC
混用 1,000倍
2,000倍
30日
14日
 
8月中下旬 チャハマキ
コカクモンハマキ
シャクトリムシ
三角ハマキ
炭そ病・新梢枯死症
マトリックフロアブル
ダコニール1000
混用
1,000倍
700倍
7日
14日

1)チャハマキ・コカクモンハマキの多発園ではデルフィン顆粒水和剤(1000倍7日)を追加散布する。(クミテン5000倍加用)
2)カンザワハダニの発生園では、ミルベノック乳剤(1000倍14日)を散布する。

秋期防除(10月中旬)
チャハマキ・コカクモンハマキ・カンザワハダニの発生園ではエンセダン乳剤(1000倍/最終摘採後)を散布する。

9月上旬

スリップス・ウンカ
ホコリダニ・チャノナガサビダニ
炭そ病・もち病

コテツフロアブル

ドイツボルドーA

混用
2,000倍
500倍
7日
14日


●その他の防除

病害虫名
防除時期
使用薬剤名
注意事項
赤焼病 2月下旬〜3月中旬
10月中下旬
カスミンボルドー(500倍30日)
または
コサイドボルドー(500倍14日)
 
ウスミドリカスミガメ
(ウスミドリメクラガメより改称)
一番茶萠芽期〜生育期
二番茶萠芽期〜生育期
ロディー乳剤(1000倍7日)

 

クワシロカイガラムシ 5月中旬
7月中旬
9月中旬
アプロードエースフロアブル(1000倍14日)
または
スプラサイド乳剤 (1000倍14日)
1,000リットル/10aを散布する。
越冬前防除
(10月中旬〜11月中旬)
スプラサイド乳剤(1000倍14日))と
マシン油乳剤(100倍28日) の混用
適期防除より効果はやや劣る。
ツノロウムシ 7月下旬〜8月上旬 スプラサイド乳剤(1000倍14日) クワシロカイガラムシと同時防除ができる。
褐色円星病
(緑斑症状)
三番茶を摘採しない茶園は三番茶生育期、
三番茶を摘採する茶園は秋芽生育期
スコア水和剤(2000倍14日)
ダコニール1000(1000倍10日)
ベフドー水和剤(500倍14日)

ナガチャコガネ 6月下旬(成虫飛来初期)

フォース粒剤(9kg/10a,7日)

散布後必ず土壌混和する。
10月中旬〜11月下旬

スミチオン乳剤70(4000倍90日)

多発園にm2あたり5リットル散布する。
灰色かび病 開花最盛期以降 フロンサイドSC(2000倍14日)
ベフドー水和剤(500倍14日)
降雨後散布する。
チャハマキ・コカクモンハマキ 設置時期
3月下旬〜4月上旬
ハマキコンN(250本/10a)
(平成13年2月登録見込)
2.4mおきに設置する。
設置面積は1ha以上を基本とする。

注意事項

1)希釈倍数および摘採前日数、使用回数を厳守する。
2)農薬の散布にあたっては、河川等に飛散、流入しないように十分注意する。

特に魚毒性の強い薬剤

ダーズバン乳剤、エンセダン乳剤、オマイト乳剤、サンマイトフロアブル、ダニトロンフロアブル、ロディー乳剤、ダコニール1000、フロンサイドSC、ユーパレン水和剤、テルスター水和剤、ボルテージ乳剤、マブリック水和剤、ミルベノック乳剤、コテツフロアブル、アファーム乳剤、フォース粒剤

3)隣接茶園が未摘採の場合は、摘採終了まで農薬の散布はしない。
4)農薬は必ずカギのかかる保管箱に入れて安全な場所に保管する。
5)健康状態の悪い人、ひどく疲れている人、妊婦などは散布作業に従事しないようにする。
6)防止、マスク、ゴム手袋、メガネ、防除着等を着用し、服装を整えたうえで散布する。
7)ダコニール1000、フロンサイドSCはカブレを生ずることがあるので注意する。
8)スコア水和剤、ガンバ水和剤は新しい安全な包装として水溶性内袋(WSB)としているので、内袋を破らずにそのままタンクに投入する。また、濡れた手で触ると内袋が溶けてしまうので注意する。


ロゴ
 
 木村塾TOP 木村先生プロフィール 基本編もくじ  

お気軽にご意見ご感想をお寄せください。

お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社

ochakaido@ochakaido.com