右の表は7月号7-1-3の棒グラフの詳細です。収量構成から三番茶摘採の可否を検討する場合、生育中位園では実収量が減少することがわかります。
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◆A009.茶樹の生育状況と三番茶摘採可否 茶園の生育相から判断するには、葉量、葉色、枝の構成等から地上部の生育状況の良し悪しを見ます。たとえば、葉層が8cm以上あって完全葉が高密度に着葉していて、しかも濃緑色で葉力のある場合は三番茶の摘採は可能であり、場合によっては摘採した方がよい茶園もあります。逆に、葉層が薄くて不完全葉が多い茶園では、摘採を中止して葉量の確保や樹勢の維持回復に努める必要があります。
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◆A010.三番茶の摘採限界と茶の生育期間の積算気温
三番茶の摘採限界は、生育期間の積算気温によって判定することもできます。下表は静岡県で調査された農林水産省茶試の実験結果です。このデータから見ると、三番茶摘採後から秋芽が成熟硬化するまでの積算気温が9月末までに約1,000℃に達しなければ、三番茶の摘採は不可能と言えます。最終摘採が遅れると秋芽の生育が遅れ、十分な葉層を確保できないうえに秋整枝後の葉が未熟なために冬の寒害を受けやすくなります。すると、光合成能力の低下によって茶樹の養分蓄積量が減少しますから、一番茶の品質、収量に大きく影響することになります。 積算気温の集計と最終摘採日
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※気温のデータは静岡県のものです。他県の方は注意してください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆A010-2.芽の成熟 四番茶の芽が成熟硬化するまでの期間は、開葉初期から約2ヶ月以上必要とされています。従って三番茶摘採は遅くとも8月上旬までに終了するようにしてください。 |
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