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蛇身鳥のその後 月小夜のお話し
意気揚々と引き上げる良政の耳に、どこからか美しい琴の音が聞こえてきました。
「こんな山里にだれが…」
良政は主計助を連れて音色のする方へ来てみて、また驚きました。
都にもないほど美しい娘が琴を奏でているのです。
あまりの美しさにひかれ、良政はその娘月小夜を都に連れて帰りました。良政には正妻がいましたが、正妻と月小夜は仲良くひとつ屋根の下に暮らしていました。
ある日、良政が庭の方を見ると、正妻と月小夜が日なたぼっこでうたた寝をしていましたが、 二人の女の精が小蛇の姿となって格闘をしているではありませんか。
良政は、二人に心の奥に葛藤があることに気付き、月小夜を中山の里に帰すことにしました。
月小夜が父母弟の供養をして暮らすために、中山の里にお堂を建て、 月小夜のほこらとし、観世音菩薩を祀りました。このお堂が久遠寺の開祖となったのです。その後、月小夜は中山の里で女の子を産み、小石姫と名付けました。
小石姫は成長し、良政公の使いで都から来ていた橘主計助と結ばれます。
小夜姫と主計助の間には、男の子と女の子が生まれました。
しかし、娘は蛇身鳥一族の話を知り、悲しみから松の木で首をつって死んでしまいました。
その松は夜泣き松と呼ばれ、今でも小夜の中山に残っています。
また、男の子は月の輪童子といい、後に名僧となり、相良の平田寺の開祖となったそうです。
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