ロゴ
1月号 2.木村先生計画を語る
-長期的な経営計画を立てよう-

1-2-1.自園の経営状態と将来を考える

茶業の経営スタイルは人それぞれです。品質重視、収量重視、労働力削減、規模拡大…さまざまな目標をもっていることと思います。その目標に対して、今年できることは何か、常に気をつけておくことは何か、現状どのような状態にあるのか。それらを敏感に把握しておくことが、まず大切です。 そして将来について、経営単位(家族など)、または組織ぐるみ でよく話し合うこと。時代はどのような方向性にあるのか、よく見極めて年ごとに一歩前へ前進する茶業を目指していきましょう。

●1-2-2.後継者問題について

茶生産者の高齢化は、私も講演会などに出かけて各所で感じています。自身の経営状態がどのような状態にあるか、今一度考えてみましょう。十年後二十年後にはどうなるのか。後継者はいるのか。茶園の規模や労働環境の改善は、労力の現状を反省して出てくるもので、そのあとに、規模拡大するあるいは共同で効率良くやる、管理を任せる、あるいは売却するなどの選択肢が出てきます。
後継者については、自身の経営の仕方にかかっている。若い人に「茶業もいいな」と思わせるような働きぶりがなければ後継者はうまれない。後継者に向けて魅力的な面を見せてあげるだけの余裕がなければいけないと思います。

そして、情報収集、新たなチャレンジなど、後継者となる人物が得意とする分野で、積極的に協力を求めていくこと。根本的に「施したことが成果となって返ってくる」という農業の醍醐味を知る機会を与えてあげることが大切なのだと思います。

●1-2-3.新植・改植を真剣に考えて

茶園の樹齢で25年生以上が60%を越えたというデータには、茶業者の皆が改植の必要性を感じているはずです。樹齢が高くなると茶樹の回復能力が低下し、収量・品質ともに望めなくなる。ここで、新しく苗を植えて、茶園づくりをはじめてほしい。そして、改植、新植をするなら、将来を考えた造成方法を選択すること。農道、基盤整備、機械導入を含めた労働環境の改善を考慮して行ってほしい。造成関連では、どういう品種を植えたらいいか、畦をどうつくったらいいか。自分の茶園の形状や環境、生産する茶の傾向等を考えて近い将来の改植を今から計画立てておくことが必要な時期に来ています。
自分の茶園の樹齢がどのように分布しているか、 年の総決算に見直してみましょう。


←前ページへ ロゴ 
次ページへ→
 

 木村塾TOP 1-1:計画の立て方 1-2:長期計画1-3:寒風害・暖冬

 

お気軽にご意見ご感想をお寄せください。

お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社

ochakaido@ochakaido.com