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久延寺から30mほど東にあるWC横の三差路は、火剣山へのハイキングコースとなっています。途中、小夜の中山自然公園の富士見台などの眺めを楽しめる、往復30分ほどの道のりです。
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江戸時代から続く「扇屋」は、小夜の中山伝説に因んだ「子育て飴」を売る茶店です。かつて寺の周辺には旅人相手の二十余軒の茶屋が立ち並び賑わっていましたが、新道の開通や鉄道によって東海道の人通りが激減したため、峠で商いをする家は次第に減り、今ではこの扇屋一軒のみとなりました。建物は江戸後期のもので、土間のある間取りと品物を並べた縁側に、昔の風情が感じられます。百歳を過ぎた主人の川島ちとせさんが店を切り盛りし、旅人の憩いの場となっていました。 川島さんは、子育て飴について客に聞かれるたびに「私の先祖がここで仙人と暮らしとって、ある天気のいい日に麦の芽が甘かったんで、仙人の教えでその麦を使って飴をつくったんです。」と説明していたそうです。その建物だけでなく、御主人の気質や会話にも往時の佇まいが残る店でしたが、最近はちとせさんのご家族が土日祝日に営業するのみとなっています。
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社