第12回精揉-1 『精揉は創造力と操作能力』 |
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12-4.投入量と回転数
12-4-1.投入量の決め方
中揉機を出た中火茶は、計量装置で計量して精揉機の釜へ分配します。これは、何キロでなければいけないというのはありません。おもり、工程時間、回転数、温度と関係してきますから、精揉機を使うお茶師さんの流儀や製品の流行によって変えるものです。
理論がないというと、投入量は何を基準にしますか?
あえて言えば、恒率乾燥を守ること。原料のカサを基準にします。少なければ早く乾くし、多ければ遅いから、作業効率も関係します。投入量が多すぎると茶葉の循環が悪くなり「みのむし」になります。逆に少なすぎると、乾燥しすぎて上乾きしてしまいます。
計量装置では、投入量のおおよその目安をおしえてください。
中揉から出た茶葉一釜を3〜4等分します。精揉機の把手分銅レールを軽く下へ押し付けたときに、5〜7cm動くくらいの投入量がちょうどいい。
FA工場では、精揉分配装置がついていますから、設定した投入量を均等に計測投入していきます。でも、原料や乾き具合によって、茶葉の動きが悪くなっていないかチェックしましょうね。
12-4-2.回転数
前後半2段階で回転数を設定する精揉機の場合は、前半を52回転、後半を45回転くらいに設定するとよいでしょう。
また、新しい精揉機は、回転数を5段階に設定できます。その場合は、お茶が落ち着いたら1度落として、しばらくそのまま揉んで、遊び揉みの時に順に3段階落としていきます。
回転数も原料によって調整を変えますか?
みる芽の場合は水分が出やすいので、始めのうちは水分蒸発させるために回転を早めにし、遊び揉みに入ってから回転を落としていきます。
硬葉の場合は、みる芽よりも回転数を低くし、加重によって生じた「しとり」を保ちながら揉んでいき、後半はさらに回転数をおとします。
精揉の最後に、まとめとお天気との関係です。 |
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社