特集1.品種
4:品種構成への期待


計画製茶
鹿児島堀口製茶の稼働計画例

■4-1.地域で品種構成を決めるメリット

大規模茶園の多い鹿児島県などではすでに実施されていますが、品種ごとの茶園管理をコンピュータで管理して、管理計画、摘採計画に活かすことができます。当年の萠芽、開葉、摘採の実績を入力しておけば、翌年の摘採計画に利用できます。また、施肥や防除などの栽培管理は、品種がバラバラの場合よりも格段に省力化されます。

基本編ロゴ 開葉シミュレーション
(茶園キーパー )


摘採適期の波■4-2.省力化と品質向上で産地が元気になる

品種を早中晩で組み合わせることによって労力が分散でき、一経営体あたりの規模拡大が可能になります。改植時に機械化を考慮した造成を行えば、さらに省力化して経営規模を広げることができます。
今、省力化して良い品質のものを安価に提供する努力は、どの産業においても求められています。機械化が困難な山間地であっても、早中晩の組み合わせは、芽の硬化による品質低下の問題を解消し、全体的な品質向上につながります。また、組織ぐるみで品種を導入することは、協同運営の計画性を高めることにもつながります。組織で栽培管理体制を築き、ロットをまとめて特徴ある製品を流通に出して「この地域ならでは」のお茶ができれば、産地も活性化していくことでしょう。


欧米化の食生活イメージ

■4-3.嗜好の変化に対応する

日本人の食生活の欧米化が進みながらも、お茶は品質・製法他の面で大きな変化をみることなく現在にいたっているように思われます。このところの相場の動きをみると高級志向は薄れ、安価なお茶にボリュームが移っているように見受けられ、これには食生活の変化が要因のひとつとして考えられます。消費者の嗜好に合ったお茶づくりをすすめていくためには、お茶の嗜好に大きく影響する香りに関与する品種が重要なポイントです。また、現在のやぶきた一辺倒が解消されて品種茶が市場に出ることは、消費者にとっても選択するお茶のバリエーションが増え、茶業全体の活性化にもつながると考えられます。

 

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特集1もくじ 1-1:なぜ今品種1-2:地域特性を活かす1-3:選定の仕方1-4:品種構成への期待1-5:実際に導入するには

 

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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社

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