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第11回 中揉-2『中揉機・理想的な中火茶をつくる』
11-1.中揉機のポイントと回転数

shiba
中揉機に入る前に、工場によって機械構成が違いますので、その注意点をお話していただきます。



前回「中揉み機」についてお話しましたが、中揉み機を導入していない場合は、若出しを補うことができないため、揉捻機から中揉機に入れることになります。その場合は、粗揉工程の出し度が100%だと若すぎますから90%程度に調整します。


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みなさんの工場の工程バランスの範囲で、最良の製茶をしましょうね。

 

11-1-1.中揉機の目的

中揉のポイント
中揉の目的は、精揉機で揉みやすい中火茶をつくることです。そのためには、乾燥速度が遅くなっているこの工程の茶葉をゆっくり恒率乾燥させることがいちばん大切です。中揉ではもうグシャつきという現象は起こりませんから、工程時間内で上乾きしないよう乾燥させること、とくに風量にに注意をはらいましょう。


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中揉機でいちばん重要なポイントは?




中揉機は、胴回転の撹拌と揉み手の揉圧で中の水分を揉み出しながら熱風で乾燥させます。もちろん全体のバランスが大切ですが、ポイントはバネ圧回転数熱風量の調整ですね。揉み込み度合いと風量を調整したお茶としなかったお茶では、品質に違いが出ますよ。


11-1-2.中揉機の回転数


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では、回転数からおしえてください。


中揉機の揉み手回転数は、胴回転に対して1:2の割合で回転させます。
胴回転数は、生葉の質によって下の計算式にあてはめて計算します。

中揉機胴回転数の計算式
胴回転数の式
D=中揉胴の内径(単位:m)
N:rpm

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胴の回転数は、みる芽は速くして硬葉になるほど遅くなるのですか?



みる芽の方がカサも表面積も少ないですから、表面乾燥の度合いが少なくなります。そのため、回転を速くして内部水分を表面に移行させるのです。最適な乾燥のために、年間で3〜4回、原料によっての回転数調整を実践しましょうね。


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中揉機の仕様寸法は、こちらを参考にしてね。
下の表は、上表の寸法で計算した場合の標準胴回転数です。

中揉機仕様寸法

単位m
  35K 60K 90K 120K(旧) 120K(新) 180K 240K
胴内径D 0.90 0.99 1.11 1.19 1.30 1.39 1.54
胴長さL 0.95 1.165 1.235 1.25 1.43 1.54 1.69
中揉機標準回転数

単位r.p.m
  35K 60K 90K 120K(旧) 120K(新) 180K 240K

みる芽

29 28 27 26 25 24 23
普通芽 26 25 24 23 22 21 20
硬 葉 24 23 22 21 20 20 19
番 茶 22 21 20 19 18 18 17



機種によっては、揉み手回転数が固定で胴回転数を制御盤に入力するタイプのものがあります。その場合は、「揉み手回転数÷2」を基準とし、前半を少なく後半を基準値で計算して入力しましょう。

揉み手回転数配分式


次に、もうひとつのポイント
バネ圧の調整をおしえていただき
ます。

 

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シバタ塾TOP 11-1.回転数 11-2.揉み手バネ圧 11-3.排気温度 11-4.風量 11-5.出し度

 

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主催:カワサキ機工株式会社