特集5.液肥試験視察
1:情報を判断する視点 |
■1-1.点滴液肥試験結果に関心 今年5月。一番茶の結果について意見が出てきた頃に、1本の新聞記事が目にとまりました。そこには液肥試験を行っている豊橋農業技術センターで、慣行区と比較して茶樹の生育に大きな差が見られたとの状況が報告されていました。折しもこの春先は東海地方で雨量が少ない年だったこと、減肥対策による肥料の吸収率アップが課題となっていましたから、この記事は多くの生産者、指導者のみなさんの関心を集めたことと思われます。 早速、二番茶が終わった頃を見計らって豊橋を訪問し、研究者の方とお話ししてきました。 |
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■1-2.情報に対して冷静な判断を さて、今回主に点滴液肥をとりあげますが、これは必ずしもすべての茶生産者に有益な情報としてお話しするものではありません。 |
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■1-3.やっぱり肥料を吸収する「根の活力」が基本 現在は環境問題への対策として、多くの茶産地では施肥量の基準値を定められています。そのため、私は吸収力のアップを図るべきとお話ししてきました。その有効な対策としては根の分布を広げること、根量を増やすことが大切であり、深耕や有機物投入による土づくりが基本となります。そして根に活力をもたせ活発な白い細根を繁茂させるためには、夏の生育量最多の時期に成熟した活力ある葉を十分につけて秋を迎えることが最も有効だと考えています。そうした面では、芽出し肥と呼ばれる春肥はもちろん、夏肥は茶樹にとって重要な養分となります。 |
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■1-4.点滴液肥は有効か? 液肥の試験は各地の試験場で研究テーマに掲げられてきました。配管したチューブから少量づつ点滴する施肥方法は、濃度障害を避ける面でも、吸収率を高める面でも有効な手段と想像されたからです。 |
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特集5もくじ |5-1:情報を判断する視点|5-2:点滴液肥試験視察|5-3:木村評| |
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