12月号 4.摘採と工場稼働の反省
-組織ぐるみで品質向上と収益アップをめざそう- |
●12-4-1.組織の記録の整理と原因追求 各茶協同組合や法人等の組織で、今年の茶生産について記録されたものを整理します。 |
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1年間の反省をするこの時期に、欲しい情報は年間を通じて記録しておくことが大切です。必要な情報は主に右の項目です。 |
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●12-4-2.刈り止めを防いで茶期全体の品質アップ 組織での短期的な課題は、摘採集中だと思います。最盛期に刈り止めがあると、その後の摘採がずれ込んで組織の茶園全体で芽の硬化が進み、後半摘採分の品質がすべて低下してしまいます。「600kg/10aからはじめて、1,000kg/10aで終わりましょう」といった具体的な摘採計画を立てれば、刈り止めを防げます。
多くの地域でやぶきたに集中している現状で摘採を計画的に行うには、最盛期の前にある程度早摘みしなければなりません。そこで、早摘みしても収量を確保していくためには、年間を通じた茶園管理をしっかり行って、組織全体で樹勢を良くする必要がでてきます。収量を確保しながら、計画的に摘採して市場の動きに合わせた経済性をもたせることを組織の目標として今年の反省をしましょう。
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●12-4-3.摘採時の開葉数を知りたい よく「いつ摘採しましたか?」と聞くと、○月○日と暦で答えられます。しかし、本当に欲しい情報は「芽の状態(開葉数)が何枚の時に採ったか」です。これが記録されていれば、組織の製茶における問題点を見直し解決していく材料となります。 摘採集中がどこの茶工場でも問題になりますが、各農家ごとに摘採時の開葉数が記録されていれば、来年の摘採計画が立てやすくなります。 |
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●12-4-4.市場の傾向をとらえる 市場のムードをつかんで素早く決断し経済適期を見逃さないことは、工場の運営上とても大切なポイントとなります。今年の反省をする上で、市場の動きと生産がどのように関係していたかを分析しましょう。もちろん、来年の市場のムードは変わりますが、相場の中で商売の決断を迫られる組織運営をしていくうえで、日ごろから市場の雰囲気を敏感にとらえ、時代の傾向を読みとって今年の反省をしておくことが大切です。 |
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●12-4-5.決断力と実行力がある組織に 一番茶時期の摘採時期の設定は、相場を読んで行わなければなりませんからリーダーは度胸がいります。しかし、組織で経済効果を出すためにはとても重要な決断です。相場が高い時期に工場の稼働をこなして、後半の安値の時期にずれこませない摘採計画を立てられれば、組織ぐるみで高い経済効果を生むことができます。強いリーダーシップと組織の連帯で、茶園管理から製茶計画までを総合的に運営していく組織が、これから伸びていくと思います。 |
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12月号もくじ |12-1:寒風害対策|12-2:寒害対策と有機物投入|12-3:一年の反省|12-4:組織の反省|12-5:目指す方向性| |
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