●5-4-1.二番茶後の更新の意味
二番茶後の更新の目的は、芽数型になった茶園で細い枝を除去して太い枝を作ることが目的です。二番茶後の更新だと6月下旬から7月ごろになりますから、秋までの時間経過で茶樹が回復するかどうかが問題で、場所や気象条件から秋までに回復可能であることが前提条件となります。 二番茶後の場合南部では深刈りも可能で、本土の多くは浅刈りだと思います。しかし、深いところで分岐ている茶樹は浅刈りでは更新効果が得られません。枝の構成を見て、細かく分岐した枝の下で剪枝しても回復が可能な程度の深さであれば更新しますが、深い場合は二番茶後の更新はせず、翌年の一番茶後に更新する方が回復の面で良い判断です。
●更新位置をずらすテクニック
●5-4-2.更新の必要性を見極める
一番茶後の更新と同様に、枝をよく観察して更新の必要性を見極めることが最も大切です。芽数型になった茶園では、枝や茎が細くなっている可能性が高いから、その部分を除去することが目的です。 枝が細かく別れている茶園は、その下で切れば更新効果が得られます。まず枝の構成から剪枝する位置を決めて、そこで切ることが樹勢回復の面で可能かどうかを判断し、二番茶後に更新するかどうかを決めます。 一番茶後にも更新を行いますが、二番茶後にもさらに浅刈り等を行って年間の更新計画面積をこなしていきます。
二番茶後に更新する場合、秋までの回復を考慮して二番茶の摘採終了直後に更新します。山間地の場合は、更新予定の茶園をあらかじめ早摘みしてすぐに更新し、回復期間を長くするよう努めましょう。南部で二番茶後に深刈りをする場合でも同様に、早摘みして回復期間をとります。このように摘採の段階から更新を中心としたタイムスケジュールを立てておくことが大切です。
※クロイワカイガラムシを見つけたら防除しましょう。
●クワシロカイガラムシ
5月号もくじ |5-1:今年 |5-2:二番茶-1|5-3:二番茶-2|5-4:更新|5-5:整枝|5-6:病害虫|5-7:干害|
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