7月号
5.土壌診断
-科学性と一緒に物理性も診断する- |
●7-5-1.土壌診断とは 適切な施肥計画や土壌改良を行うために、農協では年1〜2回土壌診断を行って土壌の化学性を調査します。診断の時期は施肥の影響が少ない時期(7〜8月が多い)に行われ、診断結果はレーダーチャートにして個々に配付されます。診断結果の数値は、土壌の化学性を理想的な状態へと近づけるための基準とします。 |
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土壌の化学性とは、土壌の酸性度(pH)や窒素、リン酸、カリ(石灰)、マグネシウム(苦土)など土中の成分の値です。茶樹の生育に適した土壌の化学性の基準が各指導機関から示されており、土壌診断はその基準に基づいて指導されます(参照:静岡県の土壌改善基準)。 |
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●7-5-3.サンプルの採土方法 土壌診断のサンプルとする土は、畦間を中心に表面にある敷草や敷ワラなどの有機物を取り除いて30〜40cm幅の土を深さ20cm程まで掘り採り、よく混ぜてから一定量を採取します。これを1ヶ所の茶園につき数ヶ所採土したものを混ぜて日陰で乾燥させ、軽く土塊を砕いて2mmのふるいを通った細かい土を化学分析します。 |
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●7-5-4.土壌の物理性を自分で診断する 土壌診断のとき、土壌サンプルの採取方法は農協から指導がありますが、サンプリングの際に自分の目で土壌の物理性や根の分布を調査することも大切です。土壌が乾燥し硬度が高まるなど地下部の環境が悪いと根が縮れてきます。珊瑚状細根という人もいますが、ちょうどインスタントラーメンのような状態になります。あるいは土壌が過湿している場合は細根が褐変したり黒く枯死しています。このような根をみつけたら、土壌の環境が悪いと判断します。 |
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●7-5-5.根の分布から土壌がわかる 理想的な根は、均一に縦横に広く深く分布している状態です。しかし、土壌に部分的に粘土質やレキがあったり、有機物のかたまりがあるとそれらを避けたり集中したりして根がはっていきます。土壌診断の機会に自分の目で土壌の物理性や根の分布を確認するのは、茶園管理上とても大切なことです。自分の目で確認すれば、深耕の必要性や施肥のときに土と混ぜる大切さを実感することでしょう。もちろん、ノートやパソコンに記録しておくことも、継続的な茶園管理において重要です。 |
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7月号もくじ |7-1:三番茶 |7-2:摘採|7-3:深耕|7-4:干ばつ|7-5:土壌診断|7-6:土壌改良|7-7:秋肥・防除| |
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社
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