9月号
2.秋整枝の時期
-計画的な秋整枝を- |
●9-2-1.秋整枝の適期 秋整枝は、最終芽が硬化した時点で行います。もうひとつの判断として、越冬芽が萠芽開葉しないように気温が下がるのを待って実施する必要があります。 また、早生品種は遅めに整枝し、中晩生、晩生品種は早めに行います。(しかし、整枝をずらすことにより品種間格差が短縮されます。) |
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●9-2-2.幼葉形成と秋整枝の時期 それから、秋整枝から冬までの期間についても考える必要があります。秋整枝をあまり遅くすると、生育停止期(11月頃)までの期間が短くなって幼葉形成に不利な条件となり、越冬芽が小さくなります。私の体験では、通常よりも早く秋整枝した茶園で、幼葉形成の期間が長くとれたために結果として収穫の実績が良かったという茶園がありました。開葉の危険を避けるために気象予報に気を配って安全な時期を選択し、早い時期から計画をたてて秋整枝を実施しましょう。 |
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●9-2-3.早い時期の秋整枝が有利 農林水産省野菜・茶業試験場(所在静岡県)で行われた試験では、秋整枝が早い方が越冬芽に使われる養分が有利であるとの結果が出されています(ただし、三番茶摘採園での結果)。早く秋整枝をした方が整枝から休眠するまでの期間がとれるために、越冬芽のアミノ酸含有率が高まって翌年一番茶に好影響を与えます。あまり早くして萠芽・開葉してはいけませんが、茶園の立地から平均気温を考えて適切な時期を選択してください。 |
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9月号もくじ |9-1:仮整枝 |9-2:秋整枝の時期|9-3:秋整枝の深さ|9-4:秋整枝の注意とテクニック| |
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主催:カワサキ機工株式会社
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