特集6.土壌
2:土の中では反応し常に変化している |
■2-1.茶園の土壌成分は常に変化している
土壌中の有機物や肥料は、微生物や菌などによって分解されたり、水に溶けて茶樹に吸収されたり、あるいは土壌中にある成分と化学反応して変化したり、水分と一緒に溶脱したりしています。 |
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■2-2.塩基の交換(陰イオンと陽イオン) 土壌の粒子は陰イオンですから、そこに吸着するのは陽イオンです。茶樹が要求する養分には五元素(窒素・リン酸・カリ・マグネシウム・カルシウム)があり、土壌はこれらの養分を吸着して保つ。その能力が高いほど養分供給能力が高いということになります。このように土壌が塩基類を吸着する能力のことを「塩基交換容量」といいます。 塩基交換容量は、ホテルの規模と混み具合にたとえるとわかりやすいです。塩基交換容量が高い=収容人員の高い大きなホテルで、生かす空室が多いかどうかにたとえられます。 |
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■酸性化 |
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■2-3.土壌のpH値 降雨や施肥によって茶園の酸性度は変化します。水は酸素と水素でできていますが、酸素が利用され水素が濃度として残った場合に土壌の酸性化が進みます。 とくに畦間のpH値は施肥直後には茶樹の限界を超えたpH値になっていて、通常でも3.x程度の強い酸度を示す茶園も少なくありません。 |
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■2-4.土壌の水分と水が果たす役割 土に形がある以上水分があります。その土に含まれる水の性質には3つあり、(1)空気中の水分を吸収した水分、(2)毛管水(土壌中の毛細管に含まれた水分)、(3)重力水(粗孔隙を通る水)です。 |
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■2-5.腐植は地力のバロメータ 土壌の腐植は動植物の遺体など多種多様なものが、土壌微生物によって分解された複雑な物質です。広い意味では土壌有機物全体を腐植と言っていますが、本当の意味は分解された腐植物質と腐植酸(黒褐色無定型)を腐植と言います。 |
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特集6もくじ |6-1:土のはたらき|6-2:土の中の変化|6-3:理想の三相分布|6-4:土質や土性のこと| |
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