2月号
2.春肥の与え方
-タイミングと施肥のし方- |
春肥の適期
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施肥の適量 また前述の通り、環境問題の対策として県の施肥基準が定められていますから参照してください。 |
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春肥でもっとも大切なことは、芽の成長に合わせた吸収利用が行われることです。 施肥が萌芽の直前に効きはじめて、摘採の直前にピークを迎えるのが理想。選択した肥料、茶樹品種、芽の進み具合、天気予報など、春肥の適期を見極めるには、多くの情報を総合的に分析する必要があります。吸収利用率を高めるための土づくりとともに、越冬芽の生育状況を注意深く観察しましょう。 |
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春肥は一番茶の芽の生育と品質に効果の高いもので、南部産地では2月下旬、北部では3月頃に施します。 与える回数としては、春肥を2回、芽出し肥を1回が良いでしょう。 春肥を分施することにより、施肥効果を高め、濃度障害を避けることができます。 指導機関が計測したデータに基づいて、地域の土壌化学性や生産量から各農協で地域ごとに施肥設計を算出していますので、その診断に従って施肥を行いましょう。
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●2-2-4.雨の前日がチャンス(分解と吸収) 肥料は、水によって溶解して土壌中で分解し、養分が茶樹に吸収されます。施肥の適期がきたら気象庁の予報に注意し、雨の前日に施肥を行います。雨量は5〜10ミリ程度あれば十分ですが、必要な雨が少なく乾燥している場合は散水します。 |
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●2-2-5.土とよく混ぜること(施肥のし方) 肥料は、集中しないように広幅散布します。少量の肥料でも集中して撒くと濃度障害を起こす場合がありますし、また、分解して地中へ移動した際、根が吸収利用するチャンスも少なくなるからです。(株元には細根が少ないので、あまり必要ありません。) さらに、肥料を撒いたら浅耕機等を使って肥料と表土をよく混ぜること。混ぜることによって肥料成分の気化を防ぎ、分解を高める効果があります。また、混ぜないと施肥後の雨によって片寄りが生じ、流亡したり、部分的に濃度障害を起こす場合もあります。 |
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●2-2-6.施肥作業と裾刈り 最近、地表ぎりぎりまで枝を張った樹型を多く見かけます。この樹型では、施肥のときに広幅に撒いたつもりでも、茶樹の裾に跳ね返されてしまいます。茶園管理の作業上、裾部を45°程度カット(やぶきたの場合)して作業性のよい樹型にしておくことが大切です。 |
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2月号もくじ |2-1:環境保全と施肥 |2-2:春肥の与え方|2-3:肥料の種類|2-4:今年の気象から|2-5:[造成]植え溝の作り方| |
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社
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