8月号
4.秋整枝の基礎知識
-秋整枝の技術の基本- |
●8-4-1.芽数は収量構成の重要な因子 前述のように、秋整枝は翌年一番茶の芽数をコントロールする作業です。そこで芽数とは何かをお話しておきましょう。 |
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●8-4-2.秋整枝前の茶園観察 秋整枝の前に、茶園の芽数や樹勢を知っておくことが大切です。芽数は、枠摘み収量を調査して多いのか少ないのかを客観的に判断します。そのときに、頂芽が多いのか側芽が多いのかも観察しましょう。 |
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●8-4-3.秋整枝による芽数のコントロールとは? 以前にもお話ししたように、茶の芽の先端にある成長点をカットすることにより側芽が出る生態を利用して芽数をコントロールします。成長点をカットする率が高いほど側芽が増えて芽数が多くなるので、側芽を出したい度合によって秋整枝の深さを調整するのです。 整枝によって芽数はだいたい1.5倍になると考えられます。これは、有効芽数で考えて100%使える芽が出るわけではないから。さらに、摘採面に残された最終芽(三番茶を摘採しない園では三番茶の葉)が不規則に伸びていますから、そのうちどのくらいの芽の先端をカットするか、何節残すかでコントロールします。 |
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経営に関係なく良い芽を得ようというのであれば、茶樹の生理生態からいって栄養状態の良い頂芽を収穫するのがよいのです。しかし、それでは芽数が少なく目標収量に達しません。 |
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●8-4-5.秋整枝だけで芽はそろわない ときどき「秋整枝で芽をそろえる」と聞くことがありますが、摘採面を整える意味を含むだけで、秋整枝だけでは芽の均一化はできません。芽をそろえる作業としては、二番茶を早摘みしないこと、遅れ芽の処理をきちんとすること、枝の構成をコントロールする更新などがあり、秋整枝の時点でそろえるのでは遅いのです。あるいは、生育が極めて良好な場合や遅れ芽が徒長した茶園では、秋整枝の2週間前に仮整枝をして徒長した芽を先にカットする処置をして芽をそろえる方法があります。
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※秋整枝の実践的なお話は、9月号。
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8月号もくじ |8-1:台風 |8-2:秋肥2・防除|8-3:秋整枝の意味|8-4:秋整枝の基礎|8-5:遅れ芽の影響| |
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社
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