You are here: TOPPAGE お茶草子案内 お茶の効能 第10回 カフェイン  

 

カフェインでリラックス

 おウチで家族が団欒するとき、会社でちょっと休憩するとき、「お茶にしよう。」と言いますよね。この「ちょっといっぷく」のリラックスタイムにどうしてお茶がいいのかしら?お茶の成分でみなさんご存知、カフェインのお話です。


お茶が飲まれるようになったワケ

 お茶やコーヒーは、昔は薬として飲まれていました。私たちが日常飲んでいる緑茶、ウーロン茶、紅茶‥‥世界各地にお茶を飲む習慣があります。高い香りと深い味わい、そして各地に伝えられた飲み方の文化は、心やからだのモヤモヤをはらい、楽しいくつろぎのひとときをもたらしてくれることを人々は昔から知っていたのです。人がお茶やコーヒーを飲みたいと思うのは、カフェインを欲するから。カフェインはコーヒーやお茶の苦味の成分で、お茶の効能の中でも最もわかりやすいもの。夜飲むと眠れなくなるという方もいますが、それがカフェインの覚醒作用です。カフェインは血液のめぐりを良くし、脳を刺激するので、頭脳労働やハイテンションになりたいときにうってつけ。心身ともに元気にする成分だから、世界中で飲まれてきたのです。


お茶にカフェインは多い?

お茶とコーヒーのカフェイン量  茶葉(乾物)に含まれるカフェインの量は2〜3%に対して、コーヒー(いり豆)中のカフェインは1.3%と、コーヒー豆の方が少ない。でも、みなさんが飲むとき、つまりカップ1杯中に含まれるカフェイン量で比較すると、緑茶で20〜30mg、コーヒーでは80〜100mgと、コーヒーの方が2倍以上も多いのです。さらに、お茶のカフェインは消化中にカテキン類と複合物を形成するため、コーヒーほど速やかには吸収されず、カフェインの生理作用がマイルドにはたらく特長があるといわれています。
 でも、これからのシーズン玉露をいただいたりするときには、飲む量に気をつけて。たくさん飲むと本当に酔ってしまいますから、ぬるめの湯でいれて小さな茶器に少量ずつ楽しんでください。


カフェインの効能

 覚醒作用というとちょっと刺激的ですが、カフェインには覚醒作用だけではなく、いろんな効能があります。

中枢神経興奮 覚醒 注意力低下の抑制 倦怠感や疲労の減少 知的作業能率の向上
強心作用 冠動脈の拡張 心筋収縮力の増加 心拍数の上昇 血液循環の改善
平滑筋の弛緩 気管支拡張 鎮痙(抗喘息)効果
横紋筋の収縮 骨格筋の収縮 運動、敏捷性の増加 作業能率の向上
胃酸分泌刺激 呼吸量 生成熟(熱産生)量の増加 体脂肪、グリコーゲンの分解促進 血中のカテコールアミン、遊離脂肪酸、グルコースレベルの上昇


多すぎるカフェインは有害?

 カフェインは、成人の場合200〜300mgであれば身体に害はありません。でも、500mg以上のカフェインをとると、吐き気、めまい、耳鳴り、悪心、けいれん、不整脈、動悸、筋肉痛、不穏などの症状を起こすといわれています。これらの作用は一過性で普通半日くらいで回復しますが、気をつけましょう。これだけのカフェインを摂取する量は、お茶で十杯以上、コーヒーでは5〜6杯にあたります。日本人のカフェイン摂取量は、お茶やコーヒーの消費量から平均1人1日あたり200mg前後といわれていますから、害作用があらわれることはまずないといわれますが一応注意。カフェイン成分は、湯の温度が高いほど溶けやすい性質があります。高温の湯でお茶をいれるとおいしくないのは、カフェインの苦味とカテキンの渋味のためです。じょうずに湯さまししておいしくお茶をいれ、適度なカフェインとくつろぎタイムを楽しんでください。


※参考
『読むとお茶が飲みたくなる本』(社)静岡県茶業会議所

 

成分 第1回
殺菌
第2回
水虫
第3回
美人
第4回
がん
第5回
アトピー
第6回
血糖
第7回
花粉症
第8回
血をキレイに
第9回
食べる
第10回
カフェイン
第11回
シミ
第12回
長寿
 

 

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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社