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シミを予防するお茶
 いよいよ海へ山へと遊びに出かける楽しい夏の到来です。でも、強い陽射しの下ではしゃいで気がついたら顔がマックロなんて後悔することも…。そこで、どこのおウチにもあるお茶でシミ予防はいかが?夏を元気に遊んで美しく過ごすために、お茶の脱色作用のおハナシです。


シミってどうしてできるの?

 シミは女性の大敵。肌の表面にある表皮は、美しさを決める重要な要素です。その厚さはわずか0.07〜0.1mm。上から確執層、顆粒層、有蕀層、基底層の4層から成っています。
 メラニン色素ができるのは、この最下層にある基底層。ここにはメラノサイトという色素細胞があり、紫外線をあびるとチロシナーゼとい呼ばれる酵素の働きを受けて活発にはたらき、黒褐色の色素メラニンをつくるのです。メラニンは、紫外線から肌を守ったり、肌の色を作りだしたりする働きをしていますが、これが過剰につくられると色素が沈着してシミの原因となります。肌の新陳代謝が活発に行われていれば、メラニンは角質層でアカといっしょにはがれ落ちて肌ももとにもどります。しかし、紫外線を浴びすぎると皮膚の水分が失われて肌の新陳代謝が悪くなってしまい、皮膚の中にいるメラニンがシミやソバカスをつくってしまうのです。


黒い金魚が赤くなった!

 いったんできてしまったシミは、なかなかキレイにはなりません。シミができないように予防することが大切です。お茶に含まれるカテキンは、メラニンの合成に欠かせない酵素酵素チロシナーゼの働きを抑制し、メラニンの合成を妨げます。シミの原因をもとから断って予防する効果が期待できるのです。(色素沈着抑制作用)

実験
  • 成人男性の腕2カ所に、紫外線の一種UV-B波を5分間、6日間照射
  • 2カ所のうち一方に照射前に毎回1%のカテキン液を塗布
     (カテキン液=エタノール水99g+カテキン1g)
     (他方にはエタノール水のみを塗布)
皮膚の状態
(写真/三井農林食品総合研究所提供)

6日後に皮膚の状態を調べたところ、カテキン入液を塗ったところは、あきらかに日焼けの色が薄くなっていました。(右上写真)この研究は三井農林食品総合研究所で行なわれました。所長の原先生たちは、「この色素沈着抑制効果を確実に得るには、皮膚の内外両方からカテキンを取ればヨイのではないか?」と考え、なんと金魚をカテキン入り水槽で飼育したのです。1年後の結果はビックリ!黒い金魚の色素がぬけて、赤い金魚に変身しました。この結果は、何匹かの中の1匹のお話なので、はっきりとした結論はまだ出せないとのことですが、金魚がエラ呼吸によって体内にカテキンを取り入れ、表面も常にカテキンに触れていたことによって脱色効果が高まったということが十分想像されます。シミ予防にお茶を利用するなら、熱いお湯でいれたお茶を1日5〜6杯飲むことをおすすめします。 金魚


お茶風呂、お茶洗顔がおすすめ

 でも、ヒトは金魚のようにずっとカテキン液で泳いでいるわけにはいきませんよね。皮膚の外側からカテキンを取り入れるには、第2回でご紹介した「緑茶風呂」がおすすめ。カテキンの殺菌効果で体臭予防やあせもがある人にも効果が期待できます。

※取材協力、資料提供
三井農林食品総合研究所所長 原 征彦 先生

 

成分 第1回
殺菌
第2回
水虫
第3回
美人
第4回
がん
第5回
アトピー
第6回
血糖
第7回
花粉症
第8回
血をキレイに
第9回
食べる
第10回
カフェイン
第11回
シミ
第12回
長寿
 

 

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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社