You are here: TOPPAGE> お茶草子案内> お茶の効能> 第4回 がん |
ヒトの細胞に突然変異を起こして、転移してしまうコワーイがん。ヒトががんになる原因は、主に食生活を中心にした日ごろの生活にあるといわれます。では、毎日飲むお茶の習慣は、どんなふうに効果があるのでしょうか。
■お茶の産地はがん死亡が低い全国の60%のお茶が生産されている静岡県。静岡の人たちは、他県よりもたくさんお茶を飲みます。この茶産地静岡において、がん死亡を比較したデータを、静岡県立大学の小國伊太郎先生と原田昇先生が発表されています。
右図は、白い部分が、胃がんによる標準化死亡比(SMR)が低い市町村です。静岡県中・西部の大井川、天竜川の周辺地域がとくに低く、この地域はお茶生産が盛んな地域です。とくに中川根町の胃がん死亡率はたいへん低く、全国値の1/5(男)という結果がでています。 | 静岡県における市町村別がんSMR分布図(1969〜1982) |
この死亡比のちがいの原因について調べるため、緑茶の飲用について調査したところ、茶産地の方たちは、非産地の方に比べ、茶葉をひんぱんに取りかえて、お茶を飲む回数も多いことがわかりました。さらに、もっとも死亡比の低い市の方は、濃いめのお茶を好んで飲む傾向があるそうです。この結果から考えて習慣としてのお茶を飲むことが、がんを抑制していると小國先生たちは報告されています。
■緑茶の何ががんを抑制するのか緑茶の発がん抑制効果について、日本、中国、アメリカの様々な機関で研究が行なわれています。
がん抑制に働いているのは、やはりカテキン。お茶の腫瘍に対する作用をマウス実験したものでは、その抑制率が70%から20%という結果が出ています。(実験は誘発膵がんの発がん率を緑茶抽出物5mg/マウス/日 投与と非投与の比較によるもの)
マウス | 投与量 | 腫瘍重量 | |
投与したマウス-A | 200mg/kg | 1.85g | |
投与したマウス-B | 400mg/kg | 1.02g | |
投与したマウス-C | 800mg/kg | 0.82g | |
投与しないマウス | 0mg/kg | 2.04g |
■お茶を飲む習慣中川根町は高級な茶産地として有名な山間の町で、約千戸の茶農家があります。日常茶飯事ということばどおり、この町では赤ちゃんからお年寄りまで、みなさんが頻繁にお茶を飲み、お茶は町の暮らしに欠かせないもの。自然に恵まれた産地の人々が、健康に暮らしているのは、まさにお茶のお陰ともいえます。この静岡に与えられた健康という、かけがえのない恵みのもとが「お茶」。お茶を飲む習慣を暮らしにとりいれることが、ご家庭での簡単な健康づくりに役立ちます。
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お茶街道文化会
主催:カワサキ機工株式会社